二番渋


生活

  • よみ : にばんしぶ
  • 季節 : 秋の季語
  • 四季の節気 : 仲秋
  • 時期 : 9月8日 ~ 10月7日 頃

"「二番渋(にばんしぶ)」は仲秋の季語で、柿渋の製造過程において、二番目に搾り取った渋液を指します。柿渋は、渋柿を潰して搾り、発酵させて作られるもので、防腐剤や染料、塗料として古くから利用されてきました。一番搾りは色濃く強い渋味を持ちますが、二番渋はそれより薄めで軽い性質を持ち、用途に応じて使い分けられます。 仲秋の頃、柿の実が熟す中で行われる柿渋作りの風景には、秋らしい穏やかな空気が漂います。農家の庭先や作業場で、柿を搾り、渋液を集める人々の手仕事が秋の日差しの中で進む様子は、季節の移ろいを感じさせる風物詩の一つです。 「二番渋」という季語には、自然からの恵みを無駄なく活用する知恵と、秋の実りを生活に生かす工夫が込められています。俳句や詩では、秋の日常の中の静けさと勤勉さを詠む題材として親しまれています。"