行事
"油天神山は、京都の祇園祭に登場する山鉾の一つで、油を司る天神(菅原道真)を祀ることからその名がついた。かつてこの地域には油商人が多く、彼らの守護神として信仰されていた天神を祀る山である。 山の中央には、道真公の幼少時の姿を表した御神体が安置され、天神信仰の象徴として町衆に大切にされてきた。また、「あぶら」と「天神」の組み合わせから、「商売繁盛」「火難除け」のご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れる。 祇園祭の山鉾巡行では、華やかな装飾を施された山が京都の街を練り歩き、夏の盛りを彩る。しかし、祭りの熱気が落ち着くころ、晩夏の空気が街に広がり、賑やかだった祭の余韻とともに秋の気配が忍び寄る。活気と静けさが入り混じる、晩夏の季語。"