灸据え日


行事

  • よみ : キュウスエビ
  • 季節 : 春の季語
  • 四季の節気 : 仲春
  • 時期 : 3月6日 ~ 4月4日 頃

"「灸据え日(きゅうすえび)」は仲春の季語で、旧暦3月に、冷えや疲れを取るために灸を据える習慣があった日を指します。特に春先は、冬の寒さによる冷えが残り、また気候の変化で体調を崩しやすい時期とされていたため、灸を据えることで健康を願い、体を整える風習がありました。 灸据えは、よもぎの葉を原料としたもぐさを皮膚に置き、火をつけて温める伝統的な治療法で、血行促進や体のバランスを整える効果があるとされています。春の穏やかな日差しの中、家族や地域の人々が灸を据え合う情景は、どこか懐かしい日本の暮らしの一場面を思い起こさせます。 「灸据え日」という季語には、季節の変わり目に健康を気遣い、自然と共に生活する日本人の知恵と風習が感じられます。春の訪れとともに、心身を整え、新しい季節を迎える準備をする、温かな気持ちが込められた言葉です。"