行事
"王子の狐日は、旧暦12月晦日に、関東の稲荷信仰の中心である東京・王子稲荷神社に狐たちが集まるという伝承に基づく行事で、今も「王子狐の行列」として受け継がれている。昔、この日には関東一円の狐が装いを整えて王子稲荷に参詣するとされ、庶民もそれにならって狐面をつけたり、装束を身にまとって神社へ詣でたという。狐火が連なる光景は幻想的であり、神秘的な雰囲気の中で新年の稲荷信仰の幕開けを感じさせる。冬の終わりに神秘と郷愁が交錯する、晩冬の季語。"