籾臼


生活

  • よみ : モミウス
  • 季節 : 秋の季語
  • 四季の節気 : 晩秋
  • 時期 : 10月8日 ~ 11月6日 頃

"「籾臼(もみうす)」は晩秋の季語で、脱穀した籾を臼で搗いて、籾殻を取り除き玄米にするための農具やその作業を指します。木製や石製の臼を使い、杵で搗く音が響く光景は、秋の実りの仕上げとして農村の日常に溶け込んだ風物詩でした。 籾臼を使った作業は、収穫後の手間のかかる工程ですが、家族や地域の人々が協力して行うことで、収穫の喜びを分かち合う時間でもありました。臼を搗くリズミカルな音は、農村に賑わいをもたらし、秋の終わりとともに冬支度を進める象徴的な音でもありました。 「籾臼」という季語には、豊作への感謝と、自然からの恵みを最後まで無駄にせず大切に扱う日本の農村文化が映し出されています。その音や手触りを通じて、季節の移ろいと共に感じられる人々の勤労と温かみが詠まれる情景豊かな言葉です。"