花虻


動物

  • よみ : はなあぶ
  • 季節 : 春の季語
  • 四季の節気 : 晩春
  • 時期 : 4月5日 ~ 5月5日 頃

"花虻(はなあぶ)は、春から初夏にかけて花の周りを飛び回る虻(アブ)の一種を指し、活発に飛び交う姿が春の生命力を感じさせる季語である。 虻はハエに似ているが、翅が二枚あり、特に花虻はその名の通り、花の蜜や花粉を求めて動き回る。ミツバチと同様に花粉媒介者としての役割を持ち、春の野原や庭先でよく見られる。黄色や黒の縞模様を持つものが多く、一見すると蜂に似ているが、多くの種類は刺さないため、花のそばでじっと観察することもできる。 春の陽光の中、色とりどりの花々の間を素早く飛び回る花虻の姿には、春の訪れと自然の営みの活気が感じられる。蜂ほど注目されることは少ないが、春の生態系の一部として重要な存在であり、季節の移り変わりをさりげなく伝える春の季語。"