蜥蜴穴を出る


動物

  • よみ : トカゲアナヲデル
  • 季節 : 春の季語
  • 四季の節気 : 仲春
  • 時期 : 3月6日 ~ 4月4日 頃

"「蜥蜴穴を出る(とかげあなをでる)」は仲春の季語で、冬の間、穴や隙間で冬眠していた蜥蜴が春の暖かさに誘われて外に出てくる様子を表します。蜥蜴は変温動物で、冬の寒さを避けるため冬眠しますが、春の日差しを浴びて徐々に活動を再開します。 地面や石垣の隙間からひょっこりと顔を出し、暖かい場所で日光浴をする蜥蜴の姿は、春の訪れを実感させる小さな自然の営みの一つです。その慎重な動きや光を反射する滑らかな鱗の輝きには、春の命の目覚めと躍動感が感じられます。 「蜥蜴穴を出る」という季語には、厳しい冬を越えた小さな命が動き出す愛らしさとともに、春のぬくもりが広がっていく喜びが込められています。俳句や詩では、春の兆しを示すさりげない自然の変化として好まれる表現です。"