動物

  • よみ : なまぐさ
  • 季節 : 夏の季語
  • 四季の節気 : 三夏
  • 時期 : 5月6日 ~ 8月7日 頃

"蠓(なまぐさ)は、夏を代表する季語の一つであり、主にブヨ(ブユ)やヌカカなどの小さな吸血性の虫を指す。これらの虫は湿地や川辺、田畑の近くに多く発生し、特に蒸し暑い夏に活動が活発になるため、人々にとっては厄介な存在とされてきた。 蚊よりも小さく、刺されると強いかゆみや腫れを引き起こすことがあり、農作業や釣り、山仕事に従事する人々にとっては悩みの種となる。昔から「夕暮れになると蠓が群がる」などといわれ、夏の終わりの蒸し暑さとともに、自然の厳しさを感じさせる。 晩夏になると、少しずつ涼しい風が吹き始め、蠓の姿も次第に少なくなっていく。夏の名残を感じさせつつも、秋の気配をほんのりと運んでくる、小さくも季節の移ろいを映す晩夏の季語。"