行事
"「たなん棒(たなんぼう)」は、晩春の季語で、種まき後の苗代(なわしろ)に立てる木の枝や竹のことです。苗の成長具合を測る目安として立てられますが、もともとは田の神の依代(よりしろ)としての意味があり、農作業の無事と豊作を祈る象徴でもあります。各地で「苗尺」「苗棒」「苗忌竹(なえみだけ)」「苗代男」など様々な呼び名で親しまれ、地域ごとの農村文化が息づいています。 「たなん棒」は、苗代を彩り、春から初夏にかけての農作業と人々の信仰を映し出す季語です。"