行事
"「なげんでい」は、山梨県南部町岩谷戸地区の「百八灯」に関連する子季語で、松明(たいまつ)のことを指すと考えられます。「百八灯」は、1772年に濃和尚によって始められた行事で、108の煩悩を焼き清め、先祖供養を行うとともに、田畑の病害虫を火で焼き払う目的も持っています。「なげんでい」と呼ばれる松明は、松の根を掘り出して割り、針金で縛って竹に刺し、土手に立てて点火するものです。夜空を焦がす炎の揺らめきには、厳かな祈りと大地の恵みへの感謝が込められています。"