生活
"夏の夜に灯りを川面に灯すと、魚が集まる光景を指す「夜振火(よぶりび)」は、江戸時代から続く川漁の方法の一つ。川面を照らす灯火が俳句の季語となっており、与謝蕪村の詠んだ句にも登場します。この光景は、魚を引き寄せる夜振火と同様に、人を魅了する光として螢も挙げられます。螢の光には一時的な命のはかなさを感じる哀愁が漂い、光を求めるのは生き物の本能とも言えるものです。夏の夜にふさわしい灯りであり、美しい日本の風物詩の一つと言えるでしょう。"