生活
"定斎屋(じょうさいや)とは、江戸時代に活躍した行商人のことです。夏季には薬の行商をし、薬箱を天秤で担ぎながら、引き出しの鐶の音をさせて売り歩きました。夏の疲れや暑気に効くとされる『定斎(じょうさい)薬』を売り扱い、夏の風物詩となりました。この行商人たちは暑さに負けず、笠や手拭をかぶらずに商売をしていました。定斎薬は近江の薬商定斎が明の薬法を元に考案し、特に江戸で一般的でした。引き出し箱の音をリズミカルに鳴らして歩く定斎屋の姿は、かつて東京の夏の光景のひとつでした。"