行事
"家父入(やぶいり)は、正月十六日に奉公人が一日休みを取り、実家に帰ることを指す季語である。江戸時代には奉公人が主人からお仕着せの着物や小遣いをもらって送り出される日であり、待ち焦がれる休みの日であった。後の薮入とも呼ばれ、七月十六日にも行われた。本来は先祖を祀るための休みであったが、薄れるにつれて奉公人の休息日となった。古くは『世話盡』(1656年)に登場し、奉公人の待ち望まれた日を詠んだ句も残されている。"