行事
"役行者山は、京都の祇園祭に登場する山鉾の一つで、修験道の開祖とされる役小角(えんのおづぬ)を祀ることからその名がついた。役小角は飛鳥時代の呪術者・修験者であり、山岳信仰の祖として知られ、神通力を持ち鬼神を使役したという伝説がある。 この山は、役行者が前鬼・後鬼という二体の鬼を従え、修行する姿を表しており、山鉾巡行の際にはその厳かな姿が町を練り歩く。険しい修行の象徴としてのこの山は、祇園祭の中でも特に精神的な意味合いが強く、信仰心の厚い人々に崇敬されてきた。 夏の盛りを華やかに彩る祇園祭の中にあって、役行者山の存在は山岳信仰の厳しさを思わせ、夏の終わりの静かな余韻をもたらす。喧騒の中にも敬虔な雰囲気を漂わせるこの山は、晩夏の季語として、季節の移ろいとともに心に残る存在である。"