生活
"敷衾(しきぶすま)は、元々は寝具として使われていた衾(ふすま)の一種であり、布団の下に敷くものとして始まった。衾は寝るときに身を覆うものを指し、褥(しとね)と一対をなすものだった。衾は八尺以上の大きなもので、厚く綿が入り、袖や襟はついていない。敷衾には木綿などが使われ、上流階級や裕福な町人層に限られた。江戸時代には紙衾もあり、中に藁や古ぎれを入れ和紙で包んだもので、庶民にも利用された。現代では暖房器具が普及しているが、かつては特定部分を暖める腰蒲団なども存在した。"