桂郞忌


行事

  • よみ : けいろうき
  • 季節 : 秋の季語
  • 四季の節気 : 晩秋
  • 時期 : 10月8日 ~ 11月6日 頃

"「桂郞忌(けいろうき)」は晩秋の季語で、俳人・随筆家である石川桂郞(いしかわけいろう)の忌日、11月6日を指します。石川桂郞は、東京三田に生まれ、「鶴」の同人として俳句に取り組む中で、石塚友二の勧めで随筆も執筆し、俳句と文学の両分野で活躍しました。 昭和39年(1964年)に俳誌「風土」を創刊し、独自の感性で俳壇に新風を吹き込みました。作品は自然や風土への鋭い洞察と人間味が溢れ、句集『含羞(がんしゅう)』や『竹取(たけとり)』には、彼の繊細で奥深い感性が刻まれています。昭和50年(1975年)に66歳で亡くなるまで、蛇笏賞や読売文学賞を受賞するなど、高い評価を得ました。 「桂郞忌」という季語には、晩秋の静けさの中で、桂郞が紡いだ言葉とその情景を偲ぶ思いが込められています。俳句界に刻んだ功績と、文学を通じて残した足跡を振り返る、深い哀愁を感じさせる日です。"