生活
"「水盗む(みずぬすむ)」は晩夏の季語で、夏の水不足に悩む農民たちが、自分たちの田畑に必要な水を確保するため、他の農地への水の流れを堰き止めたり、水路を変えるなどして水を「盗む」行為を指します。昔から田畑にとって水は命であり、特に夏の干ばつ時には貴重な資源として争いが絶えなかったことが背景にあります。水を巡るこうした人々の苦悩や、生活の厳しさが滲む「水盗む」という言葉には、自然の脅威と人々の切実な思いが凝縮されています。"